冬の旅 ヴィルヘルム・ミュラー 訳詩:神崎昭伍 ※テキストデータのためウムラウトなどは省略しています。
樅の槍に 生気のない風が吹くと, 暗い雲が 明るい空を過ぎる, そんなふうに私は 疲れた足で道をたどる. 明るく,愉しげな生活を通りぬけてゆく. 孤独に挨拶を交しもせず・・・・・・ ああ,嵐がなんと静かなことか! ああ,世界がなんと明るいことか! 嵐がなおも荒れ狂っていたとき, 私はこんなに惨めではなかった.
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