冬の旅 ヴィルヘルム・ミュラー
訳詩:神崎昭伍
※テキストデータのためウムラウトなどは省略しています。
犬たちは吠えたて,鎖はなり,
人びとはペットで眠り,
自分がもっていないものを夢み.
良きにつけ悪しきにつけ疲れをいやしている.
そして明日はやくにはすべてがとけさる.
いいだろう,みんなはおのれに与えられたものを楽しみ,
まだ残してあるものを,しとねの中で
もう一度みつけようと希望している.
吠えつづけるがよい,目を覚ましている犬たちよ.
眠る時間に私を休息させないでくれ!
私のすべての夢は失なわれた.
どうして私が眠る人たちの闇で時間を無駄にすご
したかったりしよう!